この連休は、2人パーティーで白馬岳主稜とする。筆者にとっては、2年前(2010.4.24-4.25)と同じコース、同行者にとっては初見。本年になってからは、御殿場口から富士山に一度登ったほかは(2012.1.15)、単独で何度か八ヶ岳山域などに足を延ばしただけ(2012.1.7-1.8など)。いずれも軽装なので、久々の重装備である。
4/28(土) 二股から歩くつもりだったが、二股のゲートが開いていて、車で猿倉まで乗り入れられる。5:30頃に猿倉着。駐車車両は15台ほどで、何人かが出発準備中。筆者らもすぐに出発(6:00前)。林道は除雪されていない。30分で白馬尻に着く。
白馬尻から主稜の取り付きを観察していると、筆者らと相前後して4人パーティーも主稜に向かう。8峰に着くまでに、さらに3パーティーほどと出会う。主稜は盛況らしい。
この日は快晴。10:00頃になると気温が上がる。風も少しあるので、慎重にナイフリッジを渡るが、ときどき腐った雪を踏み抜いて緊張する(重荷なのでバランスを崩すとリスキー)。3峰直下まで前進して、15:00頃、前回のビバーク場所の少し上で、白馬尻で会った4人パーティーがテントを設営していたので、筆者らも整地してテントを出す(この場所のビバークは、他に1パーティー)。この日の夜は、ときどきテントをあおる風。少し雲がある。
4/29(日) 気温の低いうちに山頂まで抜けたい。5:30に出発するが、8峰付近でビバークしたパーティーも含め、3パーティーほどと相前後して2峰に着く。
山頂直下のトレースは、2峰のコルから直上し(50m)、雪庇の3mほど下で右にトラバース(20m)、雪庇の小さいところを越えて山頂に達している。雪が締まっていれば容易そうだが、足元の雪が崩れるとリスキー。直前のパーティーは、雪庇下のトラバースを嫌い、右上に斜めに登り、雪庇の小さいところを直接ねらうライン。ほかに、ガイドパーティーらしい3人は、10mほど右を直上する別のライン・・と、この時刻になると、思い思いのコースで、トレースをつけている。数パーティーが同時に登れるので、順番待ちの時間は軽減されるが、墜落するとロープがクロスして、他のパーティーを巻き込むことになる。
筆者らは、直前のパーティー(6人)の右上ラインをたどり、筆者のリードで山頂に。持ち込んだスノーバー4本のうち1本(3本はランニング)とピッケルで支点を作り、後続をビレー。9:30前に2人とも山頂に着く。
すぐに白馬山荘(営業している)に移動、ロープとハーネスを収納し、大雪渓から下山。昼近くになると、雪が腐り、足元が定まらないだけでなく、踏み抜くとひざ上で、非常に疲れる。13:30頃に猿倉着。(2人、テント装備、ロープ9mmx50m他、アイゼン・ピッケル・アイスバイル)